子育て講座視聴の感想と、パートナーとの子育てに関して思うこと。
とある子育て講座の動画を拝見しまして、とても有意義でした。
備忘録代わりに感想を残しておきたいと思います。
ただつらつらと思い浮かんだことを記していきますので、少し読みにくいかもしれません汗
思考が浅い日本人と、過剰なおもてなしから生きにくい社会になっている件
講演会の中で「日本人は思考が浅いと感じる」とお話がありました。
理由はホスト側がすべて用意するからではないかと言うことでした。
日本企業の過剰なCSは私も問題だと感じています。
接客業に関わる仕事をしていましたが、「お客さまを不快にさせない、お客さまが言うことをいったんすべて受け入れ、改善していく」という風土に疑問を感じ、素直な気持ちで働けなくなってしまいました。
日本の過剰なおもてなし文化がサービス産業をしめつけ、相手に求めるから自分も求められるという負のスパイラル…。
私がカスタマーサポートにいたころは「自分も接客業だけどこの店は笑顔で挨拶がないなんてありえない」という、「態度に関するクレーム」が数多く入っていました。
マナーポリスと言うか、自分で自分達の首を絞めているという実感がものすごくあります。
子供は叱らずに教え、褒めるということ
「子供を叱ること」について、海外では叱らない。褒める、そして教える。
講演会でこう話がでたことが印象的でした。
私は、日本だと「パフォーマンスの叱り」が存在すると思います。
親が「静かにしなさい」と人前で叱ることで、
「私はちゃんと子供を見てますし注意しています」というアピールを周囲の他人に対してする必要があるのですよね。
なぜかというとそうしなければ「母親が注意しないから悪い」と親子が責められてしまうから。
また、親が口に出さないまでもなぜか「すまなそうな顔をして子供を連れて電車に乗る」なんてことは日常茶飯事だと思います。
なぜか。
それは母親と子どもを社会の冷たい目から守るためなのだと思います。
実際私もしていました。
子供を連れているとき、すまなさそうな顔して電車に乗っていました。
スマホをいじろうものなら、何か思われるんじゃないか、言われるんじゃないか、とビクビクさえしていました。
最近は考えを改めました。
・思い通りにいかなくて、親である自分が困るから子供を叱る
・白い目で見られたくないから注意する
これではあまりに子供がかわいそうですし、自分の為にがすぎるな~と感じます。
「周りの目よりも何が大切なのか」という点を気を付けていきたいなと私は思います。
また、自分が叱りパフォーマンスすることで、他の親たちにもプレッシャーを与えることになってしまうのですよね。
「子どもがうるさい親はすまなさそうにして電車に乗るべき!
親がしっかりしかるべき!
他の親はみんなそうしている!」
と言う方がSNSではよくいらっしゃいますが、お口をベビーカーカバーでふさぎたい(笑)
また、「あの親御さんはあんなにすまなさそうにしている…私もそうしないといけないんだ」
と思う別の親がいるかもしれない。
そこから発展して、
「私は遠慮して子供を叱っているのに、すまなさそうな顔をして交通機関に乗るのみ。私はやっているのに、何であの親は大きな声で話す子供を叱らないんだろう」
という文化ができていってしまうのではないでしょうか…。
ただし、講演会の講師の方も「命の危険にかかわるとき、ルールを破った時はしっかり言わねばならない」とおっしゃっていましたのでもちろんそれは。
ただ、日本は子供や母親に対する謎ルールが多すぎなので、そこは少しずつ常識も、自分の意識も変えていきたいですね。
何が守るべきルールなのか、親である私の線引きも大切です。
牛乳をこぼした子供を叱るのは筋違い。失敗の種を取り除いてはいけない
講演会ではこんな話もありました。ついつい手出しをしてしまうのはNG。
例えば子供が飲み物をこぼしそうでも、手助けしない。口出しもしない。
こぼしたらこぼしたなのだ、と。
その通りで子供が歩く道の小石をすべてよけてしまっては、子どもは一人で歩けるようにならないのですよね…。
ただ…。ただね…ただ…余りに余裕がない時は怒ってしまうかもなぁ…。
(というか、普段から怒りがちな私です)
子どもに牛乳を毎回こぼされたらたまらない…。
2歳の子どもがこぼした牛乳をきれいに拭いて着替えさせて水洗いして洗濯するのは私だもの…。
7歳なら自分で後始末できるかもしれないけど、余計な家事が増えるならその分寝て休憩したいのが本音です。
そうなるとこぼさないタイプの赤ちゃん容器をずっと与え続けるか。
子供がこぼさないように口で注意するか。
子供がこぼしてから絶望して無になりながら後始末をするか…ですね…。
パートナーの意識改革について
講師の方は「最初は子育てに関わっていなかった立場から、参画するようになった男性」としてお話してくださり、大変興味深く参考になりました。
「出産、子育ては他人事で、どこか自分の仕事ではないような気がする」というのは多くの男性に当てはまるのだと感じます。
また、妻、夫、というワードではなく、「パートナー」「親」と講師の方は言いまわして表現していらっしゃいました。
グローバルな配慮を感じましたね。
講演会は母親の参加が多かったので、これからパートナーを選ぶ場合ではなく、既に結婚して子育てをしている方向けのお話でした。
これから結婚する方へはいろんなアドバイスのしようがあるものの、結婚している人向けに話す正解はないとおっしゃっていました。
そう、もう既に結婚してしまっているから、覚悟を決めてパートナーと向き合っていくしかないのですよね。
パートナーは既に何十年もこの環境で、この文化で、男性社会で生きてきた。
一朝一夕で人間の習慣が変わるわけがないというのが、とてもよくわかります。
「妻は親じゃないのになぜ夫を育てなければならないのか」
「妻だって妊娠、出産、子育ては初めてで、いわば同じ新入社員なのに、なぜ同期である夫を褒めちぎって成長させないといけないのか」
という話を、最近いろんな方面から耳にし、私自身本当にその通りだと感じています。
なんで何度も優しく、あたかも子供に言うように「これはこっちの方がよいね」と言わねばならないのか。
夫は成人男性で、社会では部下を何人も抱えている年頃ではないのか。
家庭ではどうしていきなり赤ちゃん扱いになるのだ、と怒りすら湧いてきます。
しかし、自分が選んだパートナーとこの先何十年も共にしていくのなら、そのパートナーに不満があるのなら、環境をよくするために工夫していかねばならないのだと思いました。
上記のような思いを当然感じつつも、口にしつつも、円満に解決していくためには「褒める」手段が有効なのですね。
パートナーにまるっと任せる環境をつくる
講演の中で「家出して夫に家事育児を全部任せる」と言うワードが何度も出てきました。
私自身、ここ1年で土日に仕事が入るようになり、日曜日は夫が一人で子供を見ることになりました(保育園もお休みのため)。
私には普段から余裕がないので、「仕事の日に残していく家族のご飯をあらかじめ用意する」なんて気の利いたことは全くできません。
そんな中夫は、昼食をつくり子供たちに食べさせ、公園へ連れて行きお風呂、歯磨き、爪切り、寝かしつけまでします。
数年前は考えられませんでした。
ちなみに私は、なかなか夫にはっきりと要望を伝えられないことが多いです。
夫と気まずくなったら嫌だし、逆に自分が夫からダメだしされたら嫌なので…。
言えなくとも、環境を変えるのは本当に手っ取り早いですね。
(夫に角を立てずに意見を伝える練習は少しずつしています…)
私ができないことが多いです。
全然いわゆる完璧な主婦(この言い回しは時代遅れになっていくでしょうが)はできません。
しかし私が理想とされる主婦像をできないことで、ようやく夫が動き出せた感はあります。
(というか、「主婦なら、母ならできて当たり前」、という押しつけが本当に女性差別だったのだと感じます)
講師の方もおっしゃっていたように、子育てに関するパートナーの意識を変えるのは大事です。
いろいろと理由を付けての「家出」は本当に有効だと感じます。
なぜか 当たり前に「女性が子育てをするもの」という風土があり、それに疑問すら抱かない環境
私の知り合いの夫婦で、夫婦ともに土日も仕事がある家庭の話です。
なぜか妻側だけが日曜日を休ませてもらうよう、職場に掛け合っていました。
どうしても妻が日曜日に仕事へでなくてはいけない場合は、妻側の母親に子供の世話しに来てもらうと。
これが当たり前の日本というのは、どうなんだろう、と疑問に感じます。
夫だって子育てのために職場に交渉すべきだし、妻が変わらず働きたいのであれば二人で調整するべきです。
我が家も、当たり前のように私は「女性が働きやすい会社」を選んで入社し、育休は私がとり、当然のように時短も私だけ。
保活はもちろん、保育園からの呼び出しは私がすべて対応し、繁雑な書類書きももちろん私が担う。
でもこれを疑問に思うことすら、今までなかったのです。
今思うと「怖いな」と感じます。
私は子育ても家事も仕事も全てがのしかかってきつくなって初めて「あれ?なんでこんなに大変なんだろう?」と疑問に感じました。
そこから様々な意見に触れて、「これが日本の女性差別なんだ…」と気づくことができました。
でも。これがこの国なんですよね。
自分が生きていく上で、生きやすいようにまずはパートナーである夫としっかり向き合っていくことが大事なのだな、と感じます。
わが家では昨年から少しずつ変えていることがあります。
子供の学校関係のお知らせは、夫と共通のアルバムを作ってそこへどんどん入れていくようにしました。
授業参観は夫婦で交代で行くことにしました。
「今度の授業参観の詳細書類は、共通のアルバムに入っているよ」と伝え、時間など詳細は夫に自分で探して見て、参観へ行ってもらいました。
PTA関係は私が行ったので、地域の係りは夫に任せました。
(というか、正直この辺の采配を私がしているのもおかしいのでは?分担も2人で話し合って決めていけるようになるといいですね…)
こうして、家庭というコミュニティを夫と、子どもと一緒に運営していくことを意識していきたいな、と思います。
子育てに関する男女の感覚は今、潮目が変わるタイミングが来ている気がする
私は8年弱子育てをしていますが、この10年、だんだんと子育て世代の感覚も進化してきていると感じます。
長男を産んだとき、保育園の送迎に来ていた男性は1割にも満たなかった。
しかし7年後の今。
下の子の保育園は半数以上男性が朝、子どもを送りに来ています。
スーツで、大きなビジネスバッグと、子どものお布団や園グッズを抱えて。
赤ちゃんを抱っこひもで連れてきています。
雨の日は水溜りでバシャバシャする子供に手を焼きながら、お父さんが登園させている光景を見ます。
ママチャリに乗せてきている男性も多く居ます。
保育参観も男性親の参加はどんどん増えている。
(小学校はまだまだ母親ばかりです…涙)
日本の子育ての未来はそんなに暗くないと期待しています。
まだまだオランダや海外のようになるには時間がかかるかもしれませんが、働き方改革で、男性も育休をとり、残業せずに帰宅して育児する業務スタイルになっていく流れができているのではないでしょうか。
我が家は一足お先に夫も家庭運営の共同事業者として機能していくよう、私も話し合いや工夫を重ねていこうと思います。